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帰省にかかるお金 交通費と手土産の線引き

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帰省の交通費や手土産は、誰が持つのかが曖昧なまま毎年繰り返されます。実家までの距離が違う二人の不公平、親が出すと言ったときの受け取り方、滞在中の出費をどこで区切るかを、年間の実額で整理しました。

帰省は旅行に似ていますが、会計の扱いはまるで違います。旅行なら出発前に予算を決めて、帰ってきたら精算します。帰省は予算も決めないし、精算もしません。

そのまま何年も続くので、片方の実家にだけお金が流れていることに、誰も気づかないまま時間が過ぎます。

帰省の費用は、誰のための出費なのか

最初に整理したいのは、帰省が誰の用事なのかという点です。

自分の実家に帰るのは自分の用事です。そう考えると交通費は自分持ちになります。ただ、二人で暮らしていて片方の実家に一緒に行くとき、同行する側にとっては自分の用事ではありません。ここで「行く側が持つ」という原則だけで処理すると、同行する人の交通費が宙に浮きます。

現実的な線引きはこうです。帰省の交通費は、家計から出す旅費として扱う。 そのうえで、回数と距離の差を年単位で見る。1回ごとに誰が払うかを議論するより、年間で見たほうが実態が正確に出ます。

距離が違うと、回数を揃えても不公平になる

具体的に見ます。夫の実家は新幹線で往復28,000円、妻の実家は電車で往復3,000円。夫の実家に年3回、妻の実家に年6回帰るとします。回数だけ見れば妻の実家のほうが倍です。

行き先1人あたり往復年間の回数2人ぶんの年額
夫の実家28,000円3回168,000円
妻の実家3,000円6回36,000円
合計204,000円

回数は妻側が多いのに、金額は夫側が4.7倍です。ここで「お互いの実家に同じ回数ずつ行こう」と決めると、家計の支出はさらに増えます。回数を揃えることは公平の実現になりません。

家計から出すなら、二人で204,000円を負担します。折半なら1人102,000円。収入に差があるなら比率で分ける方法もあり、考え方は収入差のある割合負担と同じです。どちらの実家が遠いかは、どちらの責任でもありません。

親が出すと言ったときの受け取り方

遠方の場合、親から交通費を出すと言われることがあります。断り続けるのも、毎回受け取るのも、どちらも後で面倒になります。

決めておくと楽なのは、受け取ったお金をどう扱うかです。二人の家計に入れるのか、言われた本人の個人のお金にするのか。ここを決めていないと、受け取った側だけが得をしたように見える構図が生まれます。

家計から交通費を出しているなら、戻ってきたお金も家計に戻すのが筋です。個人のお金で行ったなら個人のものです。単純ですが、先に言葉にしていないと揉めます。

手土産と滞在中の出費は、区切る場所を決める

手土産は交通費より扱いが難しいものです。金額が小さく、しかも毎回発生します。

実務的には、手土産は帰省の費用に含めてください。3,000円の菓子折りを年9回買えば27,000円です。含めないと、買いに行く人がいつも同じで、負担も同じ人に寄ります。

滞在中の出費は分けて考えます。外食に出て誰が払うか、孫へのお年玉やお小遣いをどう扱うかは、帰省の交通費とは別の問題です。特に金額が大きくなりやすいのは、親が全員ぶんの食事代を出し続けるパターンです。ここに甘えると、次の帰省で気まずくなります。何度か続いたら、こちらが1回ぶん持つと先に伝えておくと関係が保ちやすくなります。

きょうだいが集まるときは、誰の家計かを明確にする

法事や正月にきょうだいが集まると、費用の出どころが一気に曖昧になります。親が出すのか、集まった子世帯が分けるのか、近くに住む人が立て替えるのか。

このとき実際に起きるのは、近くに住む人が買い出しと立て替えを引き受けて、そのまま誰にも請求しないという流れです。金額の問題ではなく、言い出すタイミングがないまま解散します。

防ぐ方法は簡単で、集まる前に誰が何を持つかを決めておくことです。決め方そのものは親の介護費をきょうだいで分けるで書いた手順と同じで、対象を先に決めてから分けます。買い出しをEvereに記録しておけば、解散時に画面を見せるだけで済みます。

よくある質問

Q. 帰省の交通費を家計から出すと、遠いほうの実家に行きにくくなりませんか? 逆です。金額が見えていないときのほうが、暗黙の遠慮が働きます。年額が分かっていれば、その予算の範囲で何回帰るかという話に変わります。

Q. 子どもの分の交通費はどう数えますか? 家族で行くなら全員ぶんを帰省の費用に含めます。子どもの人数が増えると金額が跳ね上がるので、年額の把握はむしろ重要になります。

Q. 車で帰省する場合の費用は? ガソリン代と高速代を実費で入れてください。レンタカーやカーシェアを使うなら、その料金も同じ扱いです。運転そのものの負担についてはレンタカーの費用分担に書いたとおり、金額に置き換えるかどうかを先に決めておくと後で揉めません。

Q. 手土産の予算が毎回ずれます。 上限を決めて、その範囲で選んでください。毎回同じ金額にする必要はありませんが、上限がないと「前回より安いものを持っていけない」という力学が働いて、金額が上がり続けます。

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