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親の介護費、きょうだいでどう分ける?

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親の医療費や介護費を兄弟姉妹で分担するとき、人数で割るだけだと近くに住む人が損をします。何を費用に数えるか、通院の付き添いのような現物負担をどう金額に置き換えるか、相続の話と切り離す線引きをまとめました。

親が入院した、施設に入った、通院が増えた。そのとき最初に動くのは、たいてい一番近くに住んでいるきょうだいです。

そして数か月後、その人だけが立て替えを抱えている状態になっています。金額の問題ではなく、記録がないまま時間が経つのが問題です。

🧓 何を費用に数えるかを先に決める

分け方を決める前に、対象を決めてください。ここが曖昧なまま「半分ずつ」と言っても、半分の母数が人によって違います。

もめやすいのは境界線上のものです。施設の月額利用料や病院の請求書は誰が見ても費用ですが、着替えの買い足し、紙おむつ、見舞いの交通費、帰省の宿泊費は、人によって「当然の費用」だったり「自分の都合」だったりします。

最初に3つに仕分けておくと、後の判断が速くなります。

分類例扱い
全員で分ける施設利用料、医療費、介護用品請求書があるものは全部ここ
出した人の負担自分の交通費、自分の宿泊費会いに行くのは各自の判断
相談して決める家電の買い替え、リフォーム金額が大きいので都度

🧮 人数で割ると、近くに住む人が損をする

3人きょうだいで月12万円かかるなら、1人4万円。この計算は簡単ですが、実際の負担は均等になりません。

近くに住む長女が月4回の通院に付き添っているとします。往復の交通費が1回1,500円で月6,000円。それに加えて、毎回2時間が消えています。この6,000円と時間は、たいてい計算に入りません。入らないまま半年が過ぎると、「お金は等分しているのに、なぜ自分だけこんなに大変なのか」という不満が残ります。

🚗 お金以外の負担を、金額に置き換える

解決策は、現物の負担を金額に換算して費用側に足すことです。感謝の言葉ではなく、数字にしてください。

さきほどの例で、交通費6,000円に加えて付き添いの時間を1回3,000円相当と決めると、長女の現物負担は月18,000円になります。これを費用に足します。

項目金額
実費(施設・医療・用品)120,000円
長女の付き添い(現物)18,000円
合計138,000円
1人あたり46,000円

長女はすでに18,000円ぶんを負担しているので、現金で出すのは28,000円です。他の2人は46,000円ずつ。現金の合計は28,000 + 46,000 + 46,000で120,000円、実費とぴったり合います。

1回3,000円という数字に根拠はありません。根拠がなくても、全員が合意した数字なら機能します。決め方の考え方は公平な割り勘とは何かに書いたとおりで、大事なのは正しさより、先に決めてあることです。

📋 立て替えが続くと、記録のほうが先に消える

介護の費用が普通の割り勘と違うのは、終わりが見えない点です。旅行なら帰宅した時点で精算できますが、介護は何年も続きます。

長く続く前提なら、月単位で締めてください。月末に集計して、翌月の頭に精算する。半年ぶんをまとめて請求すると、金額が大きくなるうえに、細かい支出の記憶が誰にも残っていません。締め日を決める効果は夫婦の締め日と同じで、金額ではなく間隔の問題です。

記録は立て替えた人のスマホの中ではなく、全員が見える場所に置きます。Evereでプロジェクトを作って共有しておけば、その月に何が起きたかを他のきょうだいがいつでも確認できます。聞かれてから説明する形だと、説明する側の負担が増え続けます。

🗂️ 相続の話と、今の費用を混ぜない

介護費の分担でいちばん揉めるのは、たいてい金額ではなく、相続が話に混ざったときです。

「自分が多く出したぶんは、あとで考慮されるのか」という疑問は自然に出てきます。ただ、これを今の分担の話と同時に扱うと、毎月の精算が止まります。今の費用は今の費用として清算し、相続は相続のときに話す。 この二つを分けておくのが、続けるための条件です。

分けておくためにも、誰がいくら出したかの記録は残しておいてください。記録は将来の主張の材料になりますが、記録がないと、主張する側もされる側も記憶で戦うことになります。

❓ よくある質問

Q. 親の年金や貯金から出す場合はどうしますか? 親のお金で払えるぶんは、まず親のお金から出すのが原則です。きょうだいの分担は、不足するぶんについてだけ考えます。ただし親のお金を誰が管理しているかは全員に共有してください。管理している人が疑われるのが、いちばん避けたい状況です。

Q. 収入差が大きいきょうだいがいます。 均等ではなく割合で分ける方法があります。考え方は収入差のある割合負担と同じで、比率を先に決めて記録に残しておけば、毎月決め直す必要はありません。

Q. 一人だけ払わないきょうだいがいます。 督促を続けるより、その人の負担を現物に振り替えられないか検討してください。手続きの代行、書類の準備、月に一度の訪問など、現金以外で埋まる部分はあります。それも難しい場合は、記録だけ残して先に進めてください。

Q. 領収書はどこまで取っておくべきですか? 金額の大きいもの、医療費控除に使えるものは必ず残します。日用品の少額は、金額だけ記録しておけば実務上は足ります。全部を完璧に保管しようとすると、立て替えている人の負担が増えて続きません。

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