割り勘を英語・韓国語・中国語・タイ語で言うと
#communication#travel
split the bill、더치페이、AA制、หารเท่า。割り勘の言い方は国ごとに違い、等分なのか自分の分だけなのかの意味もずれます。旅行先や友人との食事で使える言い回しと、すれ違いやすいポイントをまとめました。
海外の友人と食事をして、会計の場面で言葉に詰まる。旅行先で、店員に「一緒ですか、別々ですか」と聞かれて答えられない。割り勘は毎日のように使う言葉なのに、外国語ではとっさに出てこないものです。
しかも、言葉を覚えるだけでは足りません。日本語の「割り勘」はふつう全員での等分を指しますが、外国語の割り勘の言葉には、等分なのか自分の分だけなのかが言葉だけでは決まらないものがあります。訳語をそのまま使うと、払う金額が想定と違ってくることがあります。
🇺🇸 英語:split the bill と go Dutch
いちばん無難なのは split the bill です。「Let’s split the bill.」と言えば、たいていは合計を人数で割る意味で伝わります。二人なら「Let’s split it.」「Let’s go halves.」とも言えます。go halves はイギリスやオーストラリアでよく聞く言い方です。
go Dutch も意味は通じますが、こちらは自分の分を自分で払うニュアンスが強い言葉です。日常会話では split the bill のほうがよく使われます。語源には、17世紀にイギリスとオランダが対立していた時代に生まれた、オランダ人をからかう表現の系譜があるとされています。
アメリカのレストランでは、会計の前に店員から「Together or separate?」と聞かれることがあります。別々に払いたいときは「Separate checks, please.」、イギリスでは check の代わりに bill を使います。おごるときは「It’s on me.」か「My treat.」です。
🇰🇷 韓国語:더치페이 と 엔빵
韓国でいちばん広く使われているのは 더치페이(トチペイ)です。英語の Dutch pay から来た言葉ですが、英語圏では使われない韓国独自の言い方です。韓国の新聞報道によると、国立国語院はこれを「각자내기(各自出し)」と言い換えるよう勧めています。
もっと気軽な言い方が N빵(エンパン)です。合計を N 人で割るという意味で、日本語の割り勘にいちばん近い言葉です。더치페이が自分の分を払う意味でも等分の意味でも使われるのに対し、N빵ははっきり等分を指します。
会計のときに別々に払いたいなら「계산 따로 해 주세요(会計を別々にしてください)」、おごるときは「내가 쏠게(僕がおごるよ)」と言います。
🇨🇳 中国語:AA制 と 各付各的
中国本土で広く使われているのが AA制(AA zhì)です。「AA吧」と言えば「割り勘にしよう」になります。AA が何の略なのかは諸説あってはっきりしませんが、香港で使われ始め、そこから広まったとする説明がよく見られます。
自分の分は自分で払う、という意味をはっきり出したいときは 各付各的(gè fù gè de)を使います。等分を強調するなら 平摊(píngtān)です。台湾でも AA は通じますが、各付各的 や 平分 といった言い方もよく使われます。
おごるときは「我请客(wǒ qǐngkè)」、台湾で使われる繁体字では「我請客」と書きます。
🇹🇭 タイ語:หารเท่า と อเมริกันแชร์
タイで等分を言うなら หารเท่า(ハーン・タオ、等しく割る)です。合計を人数で割る、日本語の割り勘にそのまま重なる言葉です。
よく耳にする อเมริกันแชร์(アメリカン・シェー)は、英語の American share から来た言い方で、タイ独自の表現です。意味には揺れがあり、自分の分を払う意味で使う人もいれば、等分の意味で使う人もいます。自分の分だけを払いたいことをはっきりさせたいなら、ต่างคนต่างจ่าย(ターン・コン・ターン・ジャーイ、各自で払う)のほうが誤解がありません。
おごるときは เลี้ยง(リアン)を使い、「มื้อนี้เราเลี้ยงเอง(この食事は私のおごり)」のように言います。
📋 場面別の早見表
| 言いたいこと | 英語 | 韓国語 | 中国語 | タイ語 |
|---|---|---|---|---|
| 割り勘にしよう | Let’s split the bill. | N빵 하자. | 我们AA吧。 | หารเท่ากันนะ |
| 各自で払おう | Let’s pay separately. | 각자 계산하자. | 各付各的吧。 | ต่างคนต่างจ่ายนะ |
| 今日はおごるよ | It’s on me. | 오늘은 내가 쏠게. | 今天我请客。 | วันนี้เราเลี้ยงเอง |
| 会計を別々に | Separate checks, please. | 계산 따로 해 주세요. | 请分开结账。 | ขอแยกบิลค่ะ/ครับ |
タイ語の文末の ค่ะ(カ)は話し手が女性、ครับ(クラップ)は男性のときに付けます。
💬 言葉より先に、どちらの意味かを確かめる
ここまで見てきたように、各国の割り勘の言葉は「等分」と「各自の分」のあいだで意味が揺れています。だから会計の場では、言葉を一つ覚えるより、金額で確かめるほうが確実です。「一人いくら?」と聞き返せば、等分なのか各自の分なのかがその場で分かります。
もう一つすれ違いやすいのが通貨です。旅行先で現地通貨で払い、日本に帰ってから円で精算すると、どのレートで換算するかで金額が変わります。この考え方は外貨の割り勘と為替レートの決め方にまとめています。
Evereでは支払いを現地の通貨のまま記録でき、記録した時点のレートで換算して精算額をそろえます。言葉が違う相手とも、最後は同じ数字を見ながら話せます。